2014/01
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[328] のさり~杉本栄子の遺言~
<328号> のさり~杉本栄子の遺言~

2008年にお亡くなりになった杉本栄子さんの映画があるというので見に行ってきました。生前に何度か直接お話を伺う機会がありましたが、栄子さんのことを一言で言い表すと、生前から「仏様のような人」だと思っていました。

水俣の網元の家に生まれ、3歳から船に乗って漁を覚え、お母さんが水俣病になり、たまたま一番最初に「マンガン病の疑いあり」と報道され、伝染病隔離病棟に強制入院させられたために親戚や村の人たちからさんざんいじめられ、、、そんな中で、やはり後年、水俣病で亡くなるお父さんに「今はシケ。慌てちゃならんぞ。のさる(魚がたくさんとれる、恩恵を受けられる)ように精進しようわいね。網子は家族、村の衆は親戚。昔はみんないい人だった。いい人が帰ってくるのを待とう」と言い聞かせられて、途中、自らも水俣病で10年間も寝たきりの生活を強いられ、15年間もの長い間いじめ抜かれ、辛い時期を乗り越え・・・、そんな“修行”の果てに生きながらにして“仏様”みたいになられたのだなぁ~と思います。そして、水俣病公式確認から50年たち、水俣では“もやい直し”と言って、患者さんや市民、患者さんの中でも初期の患者さんと後から症状が出た人たち。小さな町の中で様々な差別や軋轢が生じ、分断されていた人々の絆をつなぎ直す取り組みが様々に行われ、ようやく“いい人たち”も帰ってきているところなのでしょうね(今も苦しんでいる人はたくさんいますが)。自らをさんざん苦しめた水俣病でさえも“のさり(恩恵)”と言い、周囲の人々に愛情をたくさん注ぎ続けられた栄子さん。原田正純先生と一緒に、心からお慕いしている人です。

映画は主に2004~2005年にかけて撮影された映像をもとに制作されたものでした。

もうね・・・、栄子さんのすばらしさを伝えたいのですが、私の文章力はあまりに非力で、その人柄をうまく伝えられないのがとてももどかしいです。

水俣には山があり、川があり、海があり、その海も(他の海よりも)干満の差が大きく、海の中であちこちから真水が湧いているため、魚が多く、また海藻も多く、栄子さんはそれらの恩恵を受けていることを十分にわかり、日々、山や海に感謝して生きておられました。

海の中から水が湧いているところは「花が咲く」と表現され、その部分だけ下から水が盛り上がり、丸い輪ができます。それを見て「喜んどらす(喜んでいらっしゃる)」と表現される感性のすばらしさ・・・。かつて水俣のあちこちに水が湧き出す場所があり(今は水銀を閉じ込めるために多くが埋め立てられていますが)、米や野菜を洗う共同水場になっていました。そこに「ありがとうございます」と自然と口からこぼれる言葉。・・・もうね、そういうことにいちいち感動してしまいます。

「いい山があれば いい海をつくる。海はお父さん、魚は恋人」と言って、漁師さんたちは魚がよく育つためには山がとても大事だということをわかっていて、海に出て、山に向かって手を合わせるのだそうです。自然を敬うこころ。

なんか、最近、こういうピュアなこころを忘れていたなぁ~と思い、栄子さんに「原点に帰りなさい」と言われているような気分でした。

もしも機会があったら、一人でも多くの人に栄子さんの話を聞いて欲しいと思います。インターネットで「杉本栄子」と検索すると、栄子さんの映像も含めいろんなものが出てきます。栄子さんの話を聞くときっと元気になれますよ。(^-^) さぁ、明日もがんばろ~! 私ももうちょっとピュアなこころを持ちたい・・・。


IMG_2010.jpg
ツボミをつけたチンゲン菜
自然は既に“春”を感じてるんですね~。



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