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【じゅっ田んぼ通信】 ~稔りの秋です~

以下は<2005/10/05>に書いたものです。

「なんのこっちゃ、よーわからん」方はバックナンバー(一番下)をどうぞ。

 

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ご無沙汰してしまいました。
通信は1月に1回を目標に出そうと思っているのですが、毎日仕事に追われてなかなか時間が取れませんでした。お伝えしたいことがたくさんあるのに・・・です。(^_^;

 

今は秋の植え付けの時期で、朝から日が暮れるまでたっぷり働き、夜はクタクタになってしっかり寝ます。この時期は季節の変わり目なので持病の喘息がひどくなるイヤな時期でもあります。夜中に息苦しくなって起きたりすることもありますが、2年前は症状がひどくて強い薬が必要だったのに、今では軽いヤツを夜中に起きた時だけ吸入する程度で済むようになりました。(^^) これも百姓生活のお陰だと思います。

 

さて、田んぼの話です。

 

■中干し&台風直撃
一般の田んぼでは、7月頃に“中干し”が行われます。“中干し”とは、稲の生育期に10日~2週間ほど田んぼから水を抜くことです。そうすることで、土中にたまった有害ガスを抜き、土中の無駄なチッソを取り除き、稲の無駄な分げつを抑えます。そして軟弱化した土壌を引き締め、稲の倒伏を防ぐのです。


ですが、冬季湛水・不耕起移植栽培の田んぼでは、「耕さないので、土が固く、固い土壌にしっかり根を張るので倒れない。深水続行!」と教科書に書いてあったので、うちでは中干しをせずに、水深15-20cmくらいの深水を続行しました。


中干しをしてしまうと、田んぼの中にいるメダカやゲンゴロウのすみかがなくなることが一番の心配のタネでした。


でも、冬季湛水・不耕起移植栽培を実践している先輩方でも「中干しをする」という人もいて、やっぱり、台風が来て稲が倒れるのが心配でした。

 

そして9月6日、台風直撃。ちょうど、ヒノヒカリが満開の時期でした。
かなり巨大な台風で、中干しをしていないため、稲が倒れはしないだろうか、花が落ちてしまって実が入らないのではないだろうかと気をもむばかりでした。


でも、台風の時は一部が少し傾いた程度で、直撃した割には被害も少なく、胸をなでおろしました。


ところが、台風が去って3週間ほどしてから、稲が倒れ始めました。(^_^; 田んぼの2割くらいの稲が倒れたのです。母に言わせると「ちょうどいい倒れ具合」だそうで、倒れてはいますが、地面にピッタリくっついてしまうわけでなく、水に浸からない程度にがんばって耐えています。もちろん、倒れない方がいいに決まっています。(^_^; でもこういう稲は「しっかり実が入っている」のだそうです。水に浸かってしまうと、発芽してものにならなくなってしまうかもしれませんが、ペタンと倒れずに踏ん張り続けている稲に感謝なのです。

 

 

■結構いい出来みたいです。
ヨソの田んぼは、台風にもまれて実が入っていない茶色の部分が所々あったり、既に色あせてしまったりしているところがあったりします。ひどいところはウンカにやられて一面まっ茶色に枯れてしまっている田んぼもあります。


百姓1年生の私にはよくわかりませんが、百姓歴50年の親に言わせると「うちの田んぼは立派」なのだそうです。(^-^)


茶色になっているところもなく、色あせもせずに、穂は黄色く熟れて頭を垂らし、葉っぱは緑色を保っています。葉っぱがしっかり緑色を保っているということは、根がしっかり生きている証拠です。生きている間は光合成をして、デンプンを籾に送り続けてくれるそうです。

 

また、田植えの時に2本だけ植えた苗は、その後分げつをして、1本の茎がナント20本くらいに増えています。普通は田植機で7~10本くらいの苗を植えます。それがさらに分げつして増えるので、稲はまっすぐに上に伸び、茎が混み合います。混み合ったところは、細い茎で、小さな穂しかつかず、そういう穂には実が入らないのだそうです。


一方、うちの稲は最初に2本植えにしたので、1本から“開帳型”に、扇が広がるように広がり、混み合うこともなく、出た穂には全部実が入っているように見えます。茎もうちの方が太いようです。
(ただ、無農薬なので、虫にかじられた穂は白くなって枯れてしまったものもあります。でもそれは大した被害ではありません。)

フツウに田植機で植えた稲(まっすぐ上に伸びる) (よその田んぼ=慣行稲)
 


うちの稲:分けつして開帳型に広がっている(7/27)

 

これが倒れなかったら、ホント、満点の出来だったのではないかと思います。
でも、最初から満点を取ったらつまらないので、これもよかったんじゃないかなと思います。(^-^)(まだ収穫を終えるまではわかりませんけどね)

 

 

■生きものいっぱいの田んぼ
8月24日と26日の二日で生きものしらべをやりました。


【24日に確認した生きもの】
ヒメセマルガムシ、チビゲンゴロウ、キイロヒラタガムシ、ヒメガムシ、マメガムシ、ハイイロゲンゴロウ、アオモンイトトンボ成虫&幼虫、コマツモムシ成虫&幼虫、ギンヤンマ幼虫、アメンボ、クモ数種類、ヌマガエル、ユスリカ幼虫、ヒル、アカテガニ(未確認)、オンブバッタ、ヒラマキミズマイマイ
(以上は水生昆虫の専門家Mさんに同定してもらいました)

 

大体田植えの時と変わらない面々ですが、田植えの時に見つからなかったのがヒメセマルガムシで、これは絶滅危惧種なのだそうです。多いのはヒメガムシで、網ですくうと本当にウジャウジャとれます。ハイイロゲンゴロウも相変わらずがんばっています。(^^)


この時、サンプリングしたクモを専門家の先生に見てもらったら、その先生も「はじめて見る」というクモだったそうです。もしかしたら、もしかして、すごいことになるかもしれません。(^o^)

 

26日は「虫見板」を使って調べました。稲の根元に虫見板を起き、ポンポンと叩くと虫が落ちてきます。この「虫見板」は、福岡で農薬の量を減らすために発明されたもので、「1回で50匹以上虫がいたら農薬散布する」という基準が作られたのです。この基準のお陰で農薬の使用量が1/3に減ったのだとか。


この頃のうちの田んぼには稲を食べるイチモンジセセリが、特にもち米に多くついていました。どの程度の被害になるのか、ヒヤヒヤものでしたが、虫見板で調べても、落ちてくるイチモンジセセリは1~2匹。ウンカもいますが、1回で2~3匹。1回に落ちてくる虫の数は全部合わせて多い時で10匹程度で、(もともと農薬はまきませんが)農薬散布する基準には全然足らず、ちょっと拍子抜けする程でした。(^_^;


それもそのはず、その頃の田んぼにはあちこちに無数の、またいろんな種類のクモがたくさんいました。そして、イトトンボ。これらの“益虫”が、ウンカなどの害虫を片っ端から食べてくれたのでしょう。


朝早く田んぼに行くと、朝露に濡れたクモの糸が田んぼ一面を覆い、朝日に照らされてキラキラと輝いていました。

 

【26日に確認した生きもの(うちの田んぼ)】
アオモンイトトンボ、エンマコオロギ、ショウリョウバッタ、オンブバッタ、ホシササキリ、ツマグロヨコバイ、セスジウンカ、トビイロウンカ、カタグロカスミミドリカメ、イチモンジセセリ、ユスリカ幼虫、カイゾクコモリグモ属、ゴケグモsp.、タナグモの仲間
(以上は昆虫に詳しいKさんの同定による)
メダカ、ウマビル、アメンボ、ヤサガタアシナガグモ

 

ササキリは稲を食害する害虫ですが、私がつかまえたササキリはイチモンジセセリをつかまえた状態で、逃げ回っていました。(^_^; これまでバッタの仲間は稲を食べるだけと思っていたのに、害虫のイチモンジセセリを食べてくれるなんて、新たな発見で、田んぼの生きものバンザイ!という気分になりました。


また、おもしろいのは、カタグロカスミミドリカメはウンカと同じカメムシの仲間なのに、「ウンカやヨコバイの捕食者として非常に有効!」なのだそうです。(^^) 普段は全然わかりませんが、田んぼの中の生きものたちをじっくり見ていくと、いろんな“いのち”がつながって稲を育ててくれているのがよくわかります。そうそう、生きものしらべの時はいませんでしたが、田んぼの中でシマヘビを見かけたこともありますよ。リストには載っていないけど、密かに田んぼにすみついているやつも、もっといるかもしれませんね。

 

この日は比較するために、近所の田んぼを許可を得て見させてもらいました。


【26日に確認した生きもの(慣行田)】
ウマビル、アオモンイトトンボ、スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)、アシナガグモ、ウンカ、ユスリカ幼虫、コカゲロウの仲間

 

【26日のまとめ】
慣行田と比較するとうちの田んぼは虫がいっぱい。

特にクモとイトトンボが多い。

ウンカは思ったほどいなかった。

これはクモやイトトンボがやってくる害虫を食べているからではないか。

株によって虫の数が違う。(落ちない株からは全く落ちない) 

クモは大きいものから小さいものまで種類いろいろ。

日が暮れてからウンカやクモの活動が活発に、アオモンイトトンボは静かになった。

慣行田ではクモは田の端に多い(数的には少ないけど)。

ウンカも少ない。クモも少ない。トンボもいない。圧倒的に数が違う。

慣行田はジャンボタニシの天下状態。

という結果でした。


私としては、慣行田も農薬はまくものの、生きもののすみかとしてある程度役に立っているだろうと思っていたのに、思った以上に生きものが少なかったのが残念でした。

 

これまで植物は見ていなかったのですが、9月26日にOさんが来てくれて、田んぼの植物を見てくれました。その結果が


> 水田:メヒシバ、アゼガヤ、ヒデリコ、イヌクグ、ツユクサ、マルバツユクサ、
> ツユクサの仲間(花が小さい葉がとがったヤツ・種名不明です)、スベリビユ
> 水田周りの植物は陸地に生えるものばかりで、湿性のものはまだいませんでした。
> もうちょっとすると出てくると思うので期待しています。


ということでした。(^^)

 

ツユクサって1種類だけと思っていたら、何種類もあるんですね~。うちの田んぼには在来種のやつも、外来種のやつもいました。やっぱり、外来種のやつは精力旺盛なのだそうです。できれば在来種だけになってほしいところです。

そんなこんなで、もう10月。もうすぐ稲刈りです。
結果はどうなることやら。お楽しみに・・・。(^^)/

 

 

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★バックナンバー★

じゅっ田んぼ通信<1> ~生きものいっぱいの田んぼづくりスタートしました。~

じゅっ田んぼ通信<2> ~ゆめの前に~

じゅっ田んぼ通信<3> ~ゆめものがたり~

じゅっ田んぼ通信<4> ~いよいよ田植えですよ~

じゅっ田んぼ通信<5> ~またまた田植えですよ~


 

 


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