2017/06
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[162]「消費者のエゴイズム」

<162号> 「消費者のエゴイズム」


土日は小国に行き、有機農業に関係している若者で集まる「若者の会」に参加してきました。熊本・福岡・鹿児島・山口・佐賀などから、若者や気持ちが若いもの(?)が集まって、意見交換をする会でした。自己紹介の中で、参加者はそれぞれに有機農業にかける思いを語ったりしました。その中に、子どものアトピーがきっかけで食生活を改善し、生協の理事として生産者と消費者のパイプ役として奔走した方がいらっしゃいました。その方の言葉に「消費者のエゴイズム」というものがありました。「生産者がこんなに大変なのに、なんで消費者はわからんとか・・・!」と、時には怒りを感じながら、生産者の苦労を消費者に伝えるべく、かなりの力を注がれたようです。

 

先日、ある主婦の方から、「ナスにはスリップスという虫がつくそうですね。スリップスがついたら、傷がついて市場に出せないそうですね。そういうナスは安く売るわけにはいかないのでしょうか?」と訊かれたことがあります。家計を支える主婦としては1円でも安く買いたいと思うのでしょう。傷がついて捨てられるナスを「もったいない」と思うのでしょう。無理はありません。(私ももったいないと思います)

 

現実としては、キズがついたナスは市場に出しても二束三文。それこそタダ同然で買い叩かれます。そうすると、市場までのガソリン代や箱代も回収できなくなります。ナスは成長するのに時間がかかり、出荷できるようになるまでには、4ヶ月ほどかかります。それまでに種をまいて苗を育て、土づくりして定植して、土寄せして、追肥して、マルチをして・・・と、様々な手間をかけ、時間をかけ、資材もたくさん使って育てます。「安く売る」と、かけた分の労力や資材代が回収できません。わざわざ赤字になるのを覚悟して、出荷する人はいません。また、もしも安いナスが大量に市場に流れた場合、きれいなナスまで値崩れを起こす可能性もあります。限度を超えた安さの追求が、生産者を困窮に追い詰めることになります。

 

「1円でも安く買いたい」という気持ちはわからなくはありません。でも、生産者はギリギリの採算ラインでようやく農業を続けている人がほとんどです。現場を知ることなく、勝手なことを言うんじゃないよ・・・と思います。「安く、安く」を追求するあまり、農家は効率化を図るべく、大量生産を可能にするために農薬を使い、除草剤を使い、化学肥料を使い、はたまた、日本では人件費が高いからと、商社が海外で日本向けの野菜を作らせるようになり、外国産の野菜が入るようになり、そのせいで日本ではさらに効率化を強いられる・・・そうこうするうちに「安全」という、一番大事なものが失われていったのです。中国のギョーザ事件は、そんな「消費者のエゴイズム」と金の亡者たちが引き起こした結果の象徴なのです。

 

“りずむ”のナスも、キズがついているものがあります。ビニールハウス栽培ではなく、露地栽培なので、風が吹くと枝や支柱にあたって擦れるため、キズが入ってしまいます。でも、あんまりひどいキズでない限り、お客様にお届けさせてもらっています。キズがついても味や栄養には変わりはありません。農薬や除草剤や化学肥料を使わずに作る場合は、慣行栽培の何倍もの手間がかかります。追肥をするのも、堆肥は重くて大変です。化学肥料を使わないので、どうしても慣行栽培よりも収穫量は落ちます。でも、こうやって育てたナスは、胸を張って「安全です!」と言うことができます。たくさんの手間と愛情をかけたナスなので、捨てるなんてできません。・・・というわけで、多少のキズは見逃してくださいね。キズ入りのナスでも文句も言わずに買っていただけるお客様に支えられている私は、本当に恵まれていると思います。ありがとうございます! 生産者すべてに、うちのお客さんみたいな方がついてくれれば、日本の農産物はみんな安全になるのに・・・。

 

「若者の会」当日は各地から有機無農薬で作られた色とりどりの夏野菜や、こだわりの焼酎やお酒、牛乳や鶏肉、天然酵母のパンなどが集まり、最高の食材で、マクロビオティック料理の先生が腕をふるった最高のご馳走が食卓に並びました。安全な食材で、素材を生かすすばらしい調理法でつくられた料理はどれもおいしく、楽しい夜となりました。ともかくも、「消費者のエゴイズム」の話をした方も、消費者の一人なわけで、こんな消費者がいてくれることを心強く思ったのでした。(^-^)

 

 

The おごちそう 写真中央は鶏の地獄蒸し。
鶏に野菜を詰めて、地熱を利用した天然の蒸し器で
3時間蒸したものです。うまかった!
 

 

 


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(非公開コメント受付中)

同感でござる!安く買うことがその生産物だけでなく、生産者自身を買い叩くということ、生産の意欲をそぎ、ゆくゆくは生産者を損なっていくということに消費者は気付かねばいけないと思います。
賛同ありがとうございます! 偉そうなことを書いてますけど。(^_^;
でも、コレ、農産物に対してだけではなくて、すべてのものにいえることだと思います。みんなが安いものを買うことで、安いもの=外国製が多い→国産のものが売れずに職を失う人が増える→ニートやワーキングプアーにつながる。海外では資源の無駄遣い、労働力の搾取(安い賃金で働かされる) などなど。結局、失業者が増えて日本経済にもマイナスになるわけで・・・。
と思いながら、消費行動をとっているつもりではいますが、やっぱり、安いものを選んでいる自分もいて・・・。自分に甘いワタシだったりします。(^_^; いかん、いかん・・・
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