2017/10
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[171] 両極端の有機農業のすがた

<171号> 両極端の有機農業のすがた


ツクツクボウシが去り行く夏を惜しむかのように鳴き、モズが「キーキーキーキー!」と甲高い声で秋の訪れを告げています。今年は涼しくなるのが早かったので、ツクツクボウシの声がちょっと切なく聞こえます。

 

先週末、青年部の研修で矢部の有機農家2軒を訪ねてきました。

最初に訪ねたのはWさん宅。Wさんはご主人が会社勤めをされている間は一人で有機農業をしながら、味噌や梅干、漬物や饅頭などの加工をしてこられました。ご主人は会社勤めの間は朝と休みの日に奥さんの仕事を手伝い、定年後は二人でされています。

 

「買わないのも収入のうち」と、食べものはほとんど買わないのだそうです。その日はWさん手作りの何種類もの漬物や団子、自家栽培のお茶でもてなしてもらいました。自分で育てた農産物を余すことなく最大限に利用(加工)し、「母ちゃん市場」に出荷したり、「有機の会」に出荷するのだそうです。たくさん漬けたあとのラッキョ酢もおいしく利用し、何も無駄にしません。こんにゃく芋を育てて、こんにゃくも作る。こんにゃくに使った灰汁(アク)は、また使うとかでちゃんとしまってあります。

 

鶏を50~60羽養い、草を刈って自分で堆肥をつくる。大豆や小豆をそれぞれ5種類ばかりつくり、自家採種もやる。稲刈りは掛け干しでコンバインや乾燥機は使いません。畑にはいろんな旬の露地野菜が見事に育っています。まさに連綿と続く昔ながらの「循環」を大事にした有機農業の姿でした。それに、二人とも75歳、74歳という年齢を感じさせないほど若くて明るい、とっても素敵なご夫婦でした。

 

次に訪ねたのはNさん。Nさんは長い間、大手の有機野菜や無添加食品を扱う企業に勤めておられ、9年前に新規就農されました。長年、流通業界にいた経験を活かして30余名の有機農業生産者でグループをつくり、現在は、関東・関西・四国・九州の生協や販売グループ、スーパーマーケットと提携・供給しておられます。

 

特徴的なのは「稼げる有機農業」を目指しておられる点です。Nさんは奥様と二人でされているので、一人300万円稼ぐとして二人で600万円。必要経費を入れて、一年で1000万円の収入を得るにはどうしたらいいか?と、具体的に金額の設定をし、実現可能な手法をあみだされました。

 

第一に土壌分析を徹底的に行い、必要なミネラルや養分の量を計算して施肥を行います。圃場には灌水設備を施し、水やりを行い、同時に肥効を高めます。(通常は畑に直播する葉ものの種まきでも)計算された肥料成分(有機質)が入ったソイルブロックをつくり、ブロックに播種。その後、畑に移植栽培されます。そして、厳しい品質管理を行い、高品質の野菜づくりに励んでおられます。この方法で、(Nさんの流通経験の手腕を発揮されたのだと思いますが)、売上げは順調にあがっているようです。

 

圃場に行くと、灌水設備が完備され、立派なキュウリやトマトが実をつけています。暗くなるとヨトウムシよけの緑色の蛍光灯が自動で点灯し、朝までついています。蛇口を開くと水がシャーっと出て、水やりは超簡単です。

 

「有機農業はもうからない」と常々言われてきましたが、今は有機栽培を求める消費者は増え、高品質の有機野菜が足りない状況。“有機JASマーク”がついていれば、売れるのだそうです。Nさんが行われている土壌分析をやって、熊本の有機農業家で有名な大先輩も生産性を上げ、収入を上げているそうです。

 

私は今までWさんみたいな農業を目指してきたわけですが、Nさんの言い分も理解できます。もうからない農業では誰も後を継ぎません。奥さんや子どものいる一家の大黒柱であれば尚更です。これからの若い人のことを思うと、Nさん方式は魅力的です。

 

でもね、Nさん方式は大きいビニールハウスに灌水システム、蛍光灯(電気)、出荷野菜の冷蔵システムや、遠くに発送する仕組み(地産地消でない)などなど、環境に負荷がかかります。「安全な野菜」を供給するという点ではいいのですが、私は環境を大事にしながら、安全な野菜をつくりたい・・・。Nさん方式を否定するつもりはありませんが、やっぱり、Wさん方式が好きだなぁ~と思うわけです。

 

 


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(非公開コメント受付中)

Wさんの漬物や饅頭、一度食べてみたいですなあ^^ひだまりの縁側で、きっと、ゆったりとした気持ちになれそうです^^、(菊^――^菊)にま~
うん。きっと、やさしい気持ちになれますよ。おしゃべり好きな人なので、菊の助さんともきっと意気投合すると思いますよ。
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